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 父の実家は不動産業をするまえには、大変貧しく、生きる為に養豚業をやっていました。

その為、父も幼い頃から家の手伝いをやります。
当時は大切な豚が出産するといえば子豚が出てくるのを朝から晩まで見守りました。
豚は商品であると同時に大切な家族でしたので、その家族の出産、病気、怪我などがあれば人間だっておちおち寝ていられないのです。

病気、出産となれば寝ずの看病。
本当に家族と同じように大切に大切に育てていました。
そういう環境だったので父もおじいさんが市場へ豚を売りに行く日には家族の為に早朝からご飯を作ったり、豚の餌を仕込むようになります。
また、飼育はもちろん毎日やっていましたが、大きくなってきた豚をどんどん販売していかなければ毎日の生活費はありませんでした。
そこで一頭丸々の販売はおじいさんが担当し、大きくなりすぎた豚や売れ残った豚はその肉からコロッケを作り父が近所に売って歩いていくようになります。ただ一生懸命働いても働いても・・・・生活は一向に楽にはなりませんでした。
ただ生きる為に家族一丸となってとにかく一生懸命仕事をしていました。

しかし、ある日、予想しなかった衝撃的な事が起こります・・・。
それはある日、父が大切に大きく育てた豚をリアカーに乗せて市場へ運び入れている時に起こります。

小さな体で大きな豚を運んでいると、突然後ろから物凄い音をたてて大型トラックが迫って来ました。
普段なかなか見ない大型トラックだったので、父はおもわず ・・・じっと見つめたそうです。
田舎道はトラックもほとんど通らないので、積荷が気になりました。
そして、よく見てみると、その積荷は・・・・・!

豚を何十匹と乗せていたのです。
そしてトラックはリアカーを追い越してさっそうと市場に入っていきます。
父はビックリして市場に急ぎますがリアカーが重くてなかなか先には進めません。

やっとの思いで到着する頃にはあのトラックからドンドン、ドンドン豚がいっせいに出てきます。

「リアカーでは太刀打ちできない・・・。養豚業も終わりだ・・・・。」

その瞬間に父は思ったそうです。


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